4月25日 くもり
今日はちょっと小耳に挟んだ土壇場話をします。ややこしくなるので「私」にします。
2時間目は体育で集団行動のテストがあったので、ちょっと気合が入っていた。
それなのに1時間目の地理が大いに長引き、
10分間の休み時間で着替えなければならないのにYの野郎、3分も延長しやがった。
なぜ急ぐのかと言うと、教室は学校の敷地内で考えると一番奥にあるというのに、体育館は一番手前になるのだ。
約7分間弱ですべての工程を終えなければならなかった。
しかし!私は弁当を食べるのも遅ければ着替えるのも異様に遅い。
しかも焦れば焦るほどうまく着替えられないのに、友達が急かす。
そうしてなんとか着替え大急ぎで体育館へ行くと、チャイム1分前。
余裕!!
むしろ急ぎすぎて誰よりも早い。微笑みすら浮かぶ余裕もある。
しかし先生がすでに来ていたので、先生を妙に恐れている私たちは並び、点呼開始。
点呼が終わる頃にチャイムが鳴る。
余裕!!!!
そして、普通に体操が始まった。
始まってすぐ、後ろにいたユミ(仮名)に
「アイコっ!アイコっ!」(仮名)と呼ばれる。
先生は本当に怖いので限りなく小さな声で、
「え?」
と振り向くと彼女は、
「反対履いとうっ!」
と、今にも消え入りそうな声で叫ぶのだ。
「え???」
思ったより大きい声で叫ぶと、無意識のうちにズボンのポケットに手を伸ばす。
!!!!!!!
ありえない!!
ポケットがおしりの方に向かって流れている!
よく見ると、ズボンの前が、おしり用にふんわりでかいのだ。
ただでさえLサイズでデカイというのに、なんだこのデカさは!!
幸いユミ以外にはまだ気付かれていない。
もうこうなると恥ずかしいというより面白すぎて、
2人で声をかみ殺し死ぬほど爆笑。
なぜなら、
前にあるはずの縦のラインが後ろにあるから!!!
私の学校には普通のラジオ体操と違って学校独自の体操があるのだが、その体操も極力控えめに行う。
なぜなら、大きく動くと見えるのだ、
おしりに書かれた名前が!!!
動揺して、集団行動の基本である右向け前へ進めなどもめちゃくちゃである。
みんなは右を向いているのに私は左を向いている。ありえない。ありえないのだ。
なぜなら、
ポケットが後ろに向かって流れているのだ!!!
はきかえたい。
切実にそう思うようになる。しかしまだ時間は鬼のように残っている。しかも今日は集団行動のテストなのである。
私の班は学年で一番遅れており、みんなもものすごく真剣で着替えに行けるような雰囲気ではなかった。
逃げるわけにもいかず、そのままテスト。
私たちの行動を見つめ続ける先生には気付かれていないだろうか。もしかして気付かないフリをしているだけなのではないだろうか。本当はすごく可笑しくて笑いたいのに我慢しているのではないだろうか。授業が終わった後職員室で、いやもしくは家でみんなにこのことを話して笑うつもりなんじゃないのか!!
疑心暗鬼。
この言葉の意味をこんなに理解したことはなかった。
考えれば考えるほど不安なのである。
私のズボンが前後ろなだけでもし不合格にされたら!!!
しかし、テストは見事合格。もしかしたら先生は同情の念を抱いて合格にしたのではないだろうか。
いやいや、これは私たちの班が頑張った成果なのだ。
手も足もキレイに揃っていたし、声も大きく出ていたはずだ。
ポケットは後ろに流れていたが!!!!
そんなこんなで、全くはきかえるチャンスもなく、かつユミ以外の誰にも気付かれていないまま、授業は終わり解散となった。みんな真剣で、私ももちろん真剣であったが、ふと我に返るとズボンのことを思い出してしまうのだ。
緊張と憤りに満ちた45分間を終え、私たちは教室に向かっていった。
今、なぜか少し晴れ晴れした気分だ。むしろこのままこのズボンで1日過ごしてもOKそうだ。
着替える順番を無視して、何よりも先にスカートを履き替えた。しかし、着替えるときに、改めてズボンを見て驚く。
こんな風になっていたのか…。
今回の土壇場はしんどかった。今までの土壇場とは違い長期戦だった。。。疲れた。もう寝たい。
<アイコ>
※この土壇場日記はアイコの実体験ではなく、某Rさんの実体験を元にかいた9割9分フィクション、1分ノンフィクションです。